大馬鹿者の死

『友人の自殺』

そんなイベントが自分に降りかかるとは思っても見なかった

あなたは誰よりも自由だった

私たちが縛られてる鎖なんてものともせずに

演劇や、美容や、偏見を持たれるような趣味という

自分の好きなことに真っ直ぐだった

あなたは誰よりも女であった

恋愛している自分が好きなのか

男に振り回されることを楽しんでいて

心配しながらも、私もそれを楽しんでいた

あなたは誰よりも可愛かった

「どこが?」と言われるけど

私の中では一番だったし

結婚式のドレス姿はさぞ素敵だろうなんて

憧れ、ともすればファンのような気持ちでいた

あなたは危なっかしかった

あなたはとてもバカで

いつも本当に大丈夫なのか?と

他の友人とも心配しきりだった

あなたは不思議だった

なぜか構いたくなるような

なぜか助けたくなるような

不思議な魅力を纏っていた

私たちに助けを求めるより

ロープにぶら下がって苦しむことを選んだあなた

死ぬほど苦しければいつでも帰っておいでと

笑顔で言ったあの人たちを

あんなに泣かせることを選んだあなた

もう助けてあげられない

苦しみをわかってあげられない

二度と手の届かないところへ行ってしまったあなた

あなたを過去形で語りたくなんてなかった

あなたは、想像を絶する大馬鹿ものだった

広告を非表示にする